實松 亮 個展 「Crossing Breathes」
会期…2006年6月27日(火)〜2006年7月9日(日)
時間…13:00-20:00
休廊…月曜休み
入場無料
本展覧会は實松亮の新作から構成されるインスタレーション展です。
實松は、これまで写真、ビデオ等の映像を用いたインスタレーションや映像と身体をクロスさせたパフォーマンス等の様々なスタイルによる作品発表を続けてきました。
本展では、タイトルの"Crossing Breathes"の通り、「呼吸による場」という新たなコンセプトを掲げました。これは實松が映像インスタレーションという空間展示による形態から作家活動を始め、やがてはパフォーマンスとい
う祝祭的な場の中に身を投じた経歴が反映されています。
「呼吸による場」とは、例えば「呼吸を合わせる」という言い回しに示されるような、他者と接する時に無意識に相手との距離感やその場の雰囲気を読み解こうする、日本的な作法でもあります。
それは、日常生活の中で我々はダイアローグ(対話)という方法を用いて、時には意見を対立させたり(=呼吸が合わない)、お互いの意見を理解しあったりする(=呼吸を合わせる)場面にも似たものを見い出すことが出来
るでしょう。
本展では映像を通して、複数の声を使ったパフォーマンスによって観客に語りかけます。それは我々に馴染み深い「他者に何かを語り、語られた者はその何かを違う他者に語り継いでいく」ことによって生み出される物語という形式ではありません。
むしろ、言葉にならない語りによる行為がただそこに存在するという、そうした場を体現することが可能であるか、そのような試作として捉えて頂ければ幸いです。
なお、本展の関連企画として、東京からヴォイスパフォーマーの徳久ウィリアム幸太郎を招聘し、實松とのコラボレーションによるパフォーマンス(7/8)等のイベントを行ないます。
【関連イベント】(会場は、全てart space tetra)
實松&ウィリアムのヴォイスデュオ
期日…7月8日(土)
時間…19:30〜
料金…¥1,500(ドリンク付)
ウィリアム 声のワークショップ(2時間程度)
期日…7月9日(日)
時間…15:00〜
料金…¥1,000
※7/8、9ライブ&ワークショップ通し券 ¥2,000
「アート!とダンス!の果てにあるもの??」〜宮原一枝・實松亮によるトークセッション
期日…7月9日(ワークショップ終了後)
時間…18:00〜
料金…¥500(ドリンク付き)
徳久ウィリアム幸太郎
ブラジル生まれ、ロス、香港育ち。高校から日本。
巻上公一のヴォイスパフォーマンス講座に通いつつ、ホーメイとヴォイス、即興に目覚める。
同時期にホーメイを4人で合唱する「倍音S」に参加。
トゥバのホーメイフェスティバルで、倍音Sとして出場し、バンド部門2位をもらう。
倍音Sの2枚のアルバムに参加、以後はソロでの活動をメインに行なう。
現在、今まで培ってきた多様な声の表現活動を武器に、「ノイズ合唱団」の主宰や、坂田明、灰野敬二、桜井真樹子等のジャンルを問わない精力的なステージを披露している 。東京在住
宮原一枝
福岡教育大の大学院で彫刻を学ぶ。同時に大学時代から興味のあったコンテンポラリーダンスにも親しむ。
2000年にダンスユニット「selbst(ゼルプスト= ドイツ語で自分自身のこと)」を率い、福岡市を拠点に活動。ここ数年では、山海塾の舞踏手でもある岩下徹を招き、ワークショップや共同による即興のダンス公演、Japan Contemporary Dance Network(JCDN)主催の「踊りに行くぜ!」などのソロ出演等精力的な活動を行なっている。
[self-produce / 自主個展]
[support] art space tetra