“Reknub #2”(ゲスト:坂口壱彦)
期日…2006年1月21日(土)
時間…20:00〜
今回のReknubは、art space tetraで隔月開催されている実験音楽イベントmoan wardの常連演奏家、坂口壱彦をフューチャーします。
moan ward開始当初はラップトップを使い、電子音特有の硬質な音を即興と構築の間で戯れさせる、質の高い演奏を行っていた坂口でしたが、ここ最近、その演奏には変化が見られます。
moan ward 05において、テープデッキのカバーを剥ぎ取った小型ラジカセそのものの演奏は、訪れた人々に不思議な感動を呼び起こしました。既存の音を再生する装置としてのラジカセが、坂口の手によってそれ自体音を発する装置として「再生」し、私たちは他人の歌ではなく自分の歌を歌う場に立ち会うことができました。下世話であったりシニカルであったりするのではなく、その演奏の不思議さに、素朴に感動し、観客が笑みを浮かべている光景などそうあることではないでしょう。個人的にこれまでのmoan wardの中でも最も美しい瞬間だったと思っています。moan ward 06の演奏ではついにラップトップを一切使わなかったそうです。(光を音に変える装置を自作)
私たちの感動の要因が何だったのか。また、坂口自身がこれまでどのようなことを考え演奏し、そしてこれからどこに向うのか。
今回のreknubではこれまでの演奏の上映に加え、上記のことを考えるネタになりそうな音楽をつまみに、坂口に演奏ではなく、少ししゃべってもらおうと思っています。
このイベント「Reknub」は毎月、大名のとある地下室で開催される音楽試聴イベント「BUNKER MUSIC MEETING」の番外編として、不定期にart space tetraで開催されています。